図のような長さ 10 cm、直径Dの円柱の長軸方向に引張荷重Fをかけると 1 cm伸びた。円柱の材質のポアソン比が 0.3 であるとき、Dは何倍になったか。

1: 0.94
2: 0.97
3: 1
4: 1.03
5: 1.06
物体に荷重をかけると生じる、縦と横方向のひずみ(歪み)の比のことをポアソン比という。例えば、棒を引張ると引っ張った方向に棒は伸び、垂直方向は逆に細くなる。この伸びる現象を縦ひずみ、細くなる現象を横ひずみといい、ポアソン比は「横ひずみ/縦ひずみ」で求められる。物体の材質により変化率が異なるため、材料が変わるとポアソン比も変わってくる。ポアソン比はヤング率(縦弾性係数)や横弾性係数などとともに、応力や振動、熱などの強度計算などに必要な材料特性の1つである。
材料の変形前の長さL、直径がD、荷重による長さの変化をΔL、直径の変化をΔD、縦ひずみεL、横ひずみεDとすると、
ポアソン比は以下の式で表せる。

よって、材料への荷重により直径は1-0.03=0.97倍となる。
1:不適切。
2:正解。
3:不適切。
4:不適切。
5:不適切。